部活も引退して
肌寒くなった季節。

やっと  お前の存在を知ったんだ。


◆ネガイゴト◆


「なんだアイツ?」

それが第一印象。

仮にも受験生だからという理由で渋々出ていた授業。

偶然見上げた窓の外、向いの校舎の屋上に見つけた人影。

長い髪を風の自由にして

はためくスカートを気にもとめず

両手を広げて

一身に風と光を受ける少女。

「なんややん。なにやっとんのアイツ」

俺の視線の先に気付いた忍足が声をあげる。

?」

「跡部知らんの? ……なんやったかなぁー、や(たぶん)」

……

頭の中で反芻させる。

「で、アイツ何?」

「うわっめっちゃ酷い。(たしか)テニ部のマネしとってくれたやん」

「……いたか? あんなの」

「(アホベアホベ言われてもしゃあないで自分)」

「いたか?」

忍足との会話を切り上げて再度視線を屋上へ向ける。

少女は変わらずソコにいて

両手を広げて立っている。

その姿がとても儚く、今にも風にのって消えてしまいそうだったから

目が離せなかった。














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ドリじゃない……(汗)
ヒロイン出てきてないし……
まだ出逢ってもないし……
短いし……
次、がんばります……

補足→跡部様と忍足さんは同じクラス設定。
     ってコトにしてます。
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