「私は、ソンナコトしてないしてないっっ」
◆マネ特権◆
「ホントだろーな?」
「あぁ跡部っ顔こわいよっ(いつにもまして)」
「ウス」
「樺地は信じてくれるよねvvありがと」
、15歳。氷帝学園・テニス部マネージャー。
ただいま、ピンチです……
「……うるさい…………ねむいの」
「ジロちゃんかばってくれるんじゃないの??(寝ないでーっ)」
「はやってないって言いよるやん」
「忍足vvもっともっと言ってやって」
ヤバイです。
私の副業がバレそうです。
「とととっとにかくっ! 私はソンナコトしてないからっ!! はいはいっ練習練習」
皆にできるだけの笑顔を振り撒いて私は正レギュラー専用部室から出た。
マズイマズイマズイ(汗)
跡部に、一番バレちゃいけない人にバレちゃう(滝汗)
ソンナコト→写真屋さん。
私、写真売ってもうけてます。
しかもソレが……
「☆」
「うきゃっっガクト」
突然ガクトが降って来た。
「ホントに売ってない?」
「モチロン★」
間
「あやしい」
「あやしくナイナイvv今日の部活頑張ったら特製ドリンクつくってあげる」
「マジマジ?? 大好き」
チョロイわ! 向日岳人!!
さすがお子チャマね★
「先輩」
むむっ次なる刺客は鳳少年ね!
「本当に売ったりとかしてませんよね」
「あたりまえじゃないvv」
「よかったぁ(安心)その、売られたりしたら恥ずかしいですから」
ぐふふっ白い子でよかった!!
「ウス(信じてるっす)」
「ありがとvv樺地vvvv大好きよ」
「……ウス///」
ふぅーっ(汗)
ぎゅむっ
「……いたい」
足元から聞き覚えのある声がした。
「ジロちゃんっっまた寝てるーっっっ起きて起きて! 練習―っ」
「……いっしょ寝よ?」
「ダーメッ」
「いっしょ寝てくれたら、売ってるの内緒にしてあげる」
「ジッジロちゃん?」
「知ってるよ、俺」
「(サァ――――ッッ)」
「、どうする?」
「…………」
「じゃあ、ちゅうして」
「はっ?!」
「ちゅう」
「はぁ……」
「ちゅうしてくれたら黙ってる。が跡部くんにイジメられるのヤだもん」
はぁ///
可愛い(メロメロ)
ちゅっ
軽く額にキスをした。
「ジロちゃん、2人だけの秘密ね」
「うん、大好き」
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(ヒヤリ)
焦った。びっくりした。ドッキリした。
あぶないあぶない。
「ジローに脅されるなんざ、激ダセェな」
……今度は宍戸…………ついでに忍足
「なんでバレてんのよっ?!(逆ギレ)」
「(逆ギレすんなよ)あっ?! そりゃオマエ、バレるだろ!?」
「なんで??」
「休み時間に毎回人だかりつくっといてバレねぇと思ってるのか?」
「…………あ゛」
「せっかく庇ったったのに自ら墓穴ほんなや(呆)」
「どどどど―しよっ(蒼白)忍足たすけてよーっ」
「もぉ知らん」
「見捨てないでよ忍足っ、ねぇ宍戸……っていねぇし(怒)」
「まぁ、がんばりぃ」
みっ見捨てられた。
もぉこの部活内に私の味方はいない!!
よしっ帰ろう!!
こうなったら逃げよう!!
「」
こここここここここここここっこの声はっ
「…………」
「無視か? アーン??」
「…………跡部」
恐る恐る振り帰る。
そこには跡部景吾サマ。
「売るなっつっただろう(怒)」
戦闘
「だって、アンタ達が部費のムダ遣いするからマネが稼がなきゃなんないんでしょう!!」
開始。
「じゃあ部費増やすよう言ってやるよ」
「増えたら増えただけ遣うでしょおっ」
「だからって写真売って稼ぐな!!」
「いいじゃんっ」
「テメッ俺達売ってもうけて嬉しいか?!」
「はぁっ?!」
「はぁって逆ギレか?」
ちょっと待て待て!
コイツラ勘違いをしているのではないですか?
「跡部、今、なんて言った?」
「俺達売って楽しいか?」
やっぱり。
「ピッピーッ(マネ笛)正レギュラー全員集合っ!」
私は誤解をとくべく、部室に集合させた。
「んだよ?」
跡部なんかはあからさまに不機嫌だ。
「……認めます。私は写真を売ってます」
グガンとショックを受ける向日・樺地・鳳。
「でもっ」
バサバサバサ――――ッッッッ
机の上に大量の写真をバラまく。
「!?」
そこには
「手塚くん\300、不二くん開眼してたら\400してなかったら\300、大石くん\200、菊丸
くん\250、河村くん\200、乾くん\200、桃城くん\200、海堂くん\200、越前くん\250
ってトコ。あと、不二裕太くんが\200で高値はあと千石くんとか不動峰の…って聞いて
る???」
そう――私は他校の写真を売ってもうけている。
「なんだよコレ」
「だから売ってる写真」
「俺達やないやん」
「あったりまえでしょ。友達売れないって(売ったらコワイ)」
「うわっ伴ジィまでいる」
「あーっマニア向けね」
「ヲイ」
「なぁに跡部」
「どーして俺達がねぇんだよ」
「だって、自分トコの学校の生徒の写真くらい自分で撮れるじゃない! それに売ったら
売ったで怒るくせにっっ」
「跡部も変なヤキモチやくなや」
「ねぇ――っ俺の写真撮って」
「ジロちゃん?」
「だって、なんか悔C」
「そやなぁ、他校ばっか撮られて俺達撮られてないの悔しいなぁ」
「忍足?」
「撮れ」
「跡部????」
結局、私はフイルム一本つかって皆の写真を撮るハメになってしまいました。
「現像したら焼き増しチョーダイね」
「あーハイハイ。ガクトはいつでもどこでも嬉しそうね(グッタリ)」
「あの、俺にもいいですか?」
「モチロンよvv鳳少年2人っきりで撮ったしねvvvv」
「ウス」
「樺地にもちゃーんとあげるからねvv」
「」
「なぁに? 跡部にもちゃんとあげるって」
「ソレは売るなよ」
「えっ?」
「俺達の写真持ってていいのは『マネ特権』」
「……えっやだっどーしよ、跡部が可愛いvv」
「あー、落ち着きぃや」
ホントはこっそり売ってやろうかと思ってたけど
現像した写真を見たら一気にそんな気は失せた。
「ヤバッ///」
こんな顔の皆、誰にも売らない。見せてあげない。
心から、そう思った。
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めちゃくちゃありがちなハナシ。
でも1度は書いてみたかったから……
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