学校帰り、周助に

、今日一緒に帰ろうよ。あっ時間ある? あったら一緒に食事していかない?」

と言われた。

周助と私はいわゆる『お付き合い』をしている。
なので断る理由は無い。
むしろ部活の忙しい彼と一緒にいられる時間が増えるので嬉しい。

け ど …

彼は…周助は…ちょこっと……おかしい。
彼女である私が言うのもアレですが…おかしい。
発言とかさ行動とかさ。
言動がおかしい。
たま――に、だけど。
なんて言うか……腹黒い…………。

サラッとありえない事を言うの。

「もちろん断る理由なんてないよね?」

ほら、また笑顔で半強制。
わかってるけどさ、こういう人だって。

「何黙ってるの? 吐け」(にっこり)

ほら、また笑顔で強制。
まぁ、こんなところも全部ひっくるめて好きなんだけど…
惚れた弱みってヤツでしょうか?

「いいよ。行くよぅ」
「じゃあ行こうか」

あらあら周助さんったら嬉しいそうな笑顔で私の手を引いて歩きだした。
こういうところは普通に可愛いんだけどなぁ…


トコトコ、トコトコ歩いて行く。
ときどき、「学校でこんなことがあった」とかそんな会話をしながら。
手を繋いで歩いて行く、こういう時間は好き。
繋いだ手から感じる温もりが好き。

周助とのこんな時間は大好き。


「あっ、ここでいい?」

歩き出して暫く経って周助が言った。
目の前には某ファミレス。

「どこでもいいよ」
「ファーストフードって気分でも無いし、ここにしようか」
「うん」

私達は店内に入る。
ドアは絶対周助が開けてくれる。
何回もしてもらったことなのに毎回ドキドキする。
私を特別扱いしてくれてるって感じられるから、嬉しいの。

私がひとり照れていると

「何突っ立ってるの? 置いてくよ?」

周助に怒られた。
というか呆れられた。
ちょっと悲しい…
なんてな!!(笑)
慣れてるさ! このくらいの冷たさなら!!
って開き直りかよ、私っ!!

いけない。いけない。こんなことしてたらまた周助に呆れられる…
だから私はタタッと周助を追いかけた。

店内はそろそろ夕飯時ということもあって家族連れなど人がたくさんいた。
だけど、幸いにも一番奥の私達がいつも座る席が空いていたのでそこに座ることにした。
どうして一番奥が好きかというと、一番人目につかないから。
宿題したりするにはいい席。
あとは知らない人にむ囲まれて食事っていうのが私が苦手だから。
右も左も知らない人だと妙に気になっちゃうの。
周助はきっと全然気にしないと思うけど。

「ねぇ、何にするか決めた?」

向かいに座ってメニューを広げた周助が私に問う。

「え〜っっちょっと待って〜っっ」

私はこういうのを決めるのに凄く時間がかかる。
あっちも、こっちもってなっちゃうの。
でも周助は黙って私が決めるまで待っててくれるの。
さすがに10分も悩んでると

「まだ?」(にっこり)

って聞かれるけど……

「周助は決めた?」

メニューから周助へと視線を上げた。

すると

「あっ赤ちゃんだ〜っっ可愛い〜っっ」

斜め前の席に座っている赤ちゃんが見えた。
あまりの可愛さについ頬がゆるむ。

ああっもう可愛いっ
と、私が赤ちゃんにメロメロになっていると
ふと熱い視線を感じた。

視線の送り主は周助。

「な…なに??」

またバカにされちゃうのかな??
なになになに????
私が内心ドキドキしていると

少し頬を染めた周助がありえないくらいの笑顔で

「赤ちゃん好き?」

と訊いてきたので

「…うん。すき…だけど?」

そう素直に答えたら、こんな公共の場でありえない事を言った。















「なんなら今すぐ赤ちゃんつくろうか?

ここで。
ほらトイレとかあるしさ














「…バッ!!!!!」

何バカなこと言ってんだかこのバカは!!!!!!

「僕も子供好きなんだよね、との子供ならはやく欲しいと思ってたし」

「バカ!!」

「大丈夫大丈夫」

「何が??!!」

「女の子は16になったら結婚できるし」

「男は18まで無理でしょが!!」

「大丈夫大丈夫」

「根拠ないし!! ってかバカ!!!!!」




瞳を輝かせる周助をバカと言い続け、とっとと食事を済ませ帰路につく。
このままじゃ危険だ!! 私が!!




のバカ」

なんだか知らないけど周助は逆ギレして拗ねていた。

「バカは周助でしょう!!」

「……けち」

「ケチとかそういう問題じゃないでしょう!!! だいたい子供欲しいって育てるのどうするのよ!! まだ学生よ? しかも義務教育中よ?! そりゃあ私だって周助との子供なら欲しい――……って! 違うし! 私ったら何言ってんのよ??!!」

わけわかんない!
どうして私まで子供欲しいなんていってるのよ!!
お…恐るべし…周助マジック!!

「あっそう。ふーん。もそうなんだ。欲しいんだ」

「えーっと…だからね!」

「学生じゃなかったらいいんだ。育てられたらいいんだ」

「…周助?」

「義務教育はあと数ヶ月だし。でも18になるまでダメだろう…高校くらいは卒業しないといけないし。大学行っといた方が後々有利だな…でも大学生なら学生結婚も可だろう? ってことは今から金をつくっていたほうがいいな……株でもやるか……」

周助は何やらブツブツと言い出した。
こ…こわい……

ってことでブツブツ何か言ってる周助はほっといて私はとっとと帰ります!!
なんだかんだ言って周助のこと好きだけど
こわいよ! いろんな意味で!!


ダッシュでその場から逃げるように去る。というか逃げる。
すると後ろから

「大学1年で結婚・出産でいいー?」

と問いかけられたけど無視して逃げた!

まぁ…そんな未来もアリだけど…。

とりあえず今は、逃げた。




















お祭用に書いたのですが、うんビミョウだった!!
土下座して謝りたい気分です…

祭記念ってことで(笑)コレ欲しい方(いないって!)あげます。
アコが祭りをした証拠品です。提出します。
お好きにどうぞ…