神様なんて信じません。
むしろ世界はの……いいえ……魔王とやらの味方だと思います。

だってだってだって

某魔王様
(伏字にしてもバレバレやんなぁ)のお誕生日とやらが、4年に一度というのは大変素晴らしいことです。
28日でも祝いますよ。(半強制的ではありますが)
でも本当の誕生日は29日です。
つまり
盛大に祝え!ってことになるではないですか…

しかも今年の29日は
にちようび。

休日っす。
休日っすよ!!

ってことは
1日中魔王の宴にご招待ってヤツです!!

もうすでに招待状はいただいております。
ポストに黒い…封筒……蝋で封をされた……招待状……

こんなモノがご丁寧に家に郵送されてきました。
郵便屋さんもビビッたことでしょう。

テニス部員の皆さんに確認したところ、皆さんの家にも同じものが届いているようで……

恐る恐る開けてなかを見ると
某魔王様の字で一言。

『29日、午後2時9分 我が家まで来られたし』

という文。
なんで果し状みたいな文章やねん!? というツッコミは置いておいて
この何と言いますか、拒否権が認められていない文章。
恐ろしいです。

恐ろしいと言えば
何故か、菊丸くんと桃城くんだけ集合時間が『午前2時9分』になっていました。
おおお恐ろしや……(ブルブル)
もうきっと今頃あの二人は某魔王様に……
こ…こわいので考えないでおきましょう。






時刻は午後1時。
とっくにお店は開店しています。

今から私は
……嫌ですよ。
本当はとっても嫌ですが
某魔王様に献上するものを買いに行こうと思います。

ちなみに予算は500円
どーせ何をあげても文句(嫌味等)を言われるのです。
ならば
500円でじゅうぶんっ!!


ってことでお買い物にゴーです。




■ドナドナ■






500円玉を握り締め(お財布持ち歩くと予算オーバーしそうで)ウロウロします。
何にしましょう??
ぶっちゃけますと、チロルチョコ23個(25個と24個では消費税で500円をオーバーしてしまうのです)でもいいかなぁと思ったのですが
「虫歯にさせたいの?」
とか言われそうで…

次に考えたのが自分がもらって嬉しいもの。
ってことで、うまい棒。でもいいかなぁと思ったのですよ。
いろんな味を47本。
「こんなにいらないよね。ってゆーか僕がこんな庶民のお菓子食べると思う?」(の妄想入ってます)
とか言われそうで……

とまぁウロウロウロウロしていたら

「あ」

ナイスなモノを発見しました。

これでいいじゃん。
ってことで400円でゲット。
我ながらナイス腕!!

あとは嫌々ですが、某魔王様の宴に出席して1日が終わるのを待つだけ。

さん!」

なーんて考え事をしながら歩いていると前方から大石くんと手塚くんがやって来ました。

「おはようございます……ももも…もしや…お二人も……某魔王様に献上するモノをさがしに?」
「……ああ」

…………。


沈黙です。
ええ、ええ。わかっていますとも。
何を選んでも文句を言われますからね……



「ゴメンッッ!! さん!!」
「は?」



突然大石くんが謝ると

ぶぁさっ!!

視界が真っ暗になりました。

「は????」

どうやら私は何か大きな袋を頭から被せられたようです。

「すまない

ついでに手塚くんの声もしました。

すると

ふわっ

と私の体が浮きました。

で、お腹に痛み。

腹が…腹が痛いです。

内臓にズシリとくる自分の重み。

私ってば今、俵だっこ(肩に担がれる)されてます?!

「いっやーっっ!!」
暴れるな」
「ごめんねさん…不二はさんに危害を加えることはしないと思うんだ。でも、あの二人はどうなるか…わからないから」

よく考えなくてもわかります。
つまり私は菊丸くんと桃城くんの身代わりとして某魔王様に捧げられようとしているようです…
いけにえ??

「ぎゃーっっっっ!! 嫌−っっっ!!!! 未成年者略取誘拐――っっ!!!!」



私の叫び声は誰の耳にも届かず、闇(と言いましても昼間ですが)に消えました。






















私が解放されたのは某皆様ご存知の寿司屋でした。

解放されたと言ってもムカツクことに手を縛られたりしてます。

訴えたら完璧勝ちますよ。コレ。

「お腹イタイ」

「ごめんね。今度うちのタダ券あげるから」

河村くんがエサでつります。
ちょっと心が揺れます。

には悪いがコレに入ってもらう」

と言って乾くんが持ってきたのは大きな箱。
ついでにリボンつき。

ま…まさか

「この箱手作りだからちょぉっっとボンド臭いかもしれないけど、まぁ気にすんな☆」
っ!?」

裏切りやがったな!!
にゃろめっっ!!!!

「皆の者! 時間が無いわ!! さっさとをつめちゃって!!」

のヤロー完璧楽しんでやがります。

「ごめんねごめんね」と謝る河村くんに抱え上げられ、箱のなかへ。

「イヤーッッ! イヤーッッ!! 訴えてやる。絶対絶対訴えてやる!!」
、う・る・さ・いv」

にっこり微笑むがペリッと私の口にガムテープを……

「んーっ?! んんんんーっっっ!」
「え? 何? 『絶対訴えてやる。お前たちの人生ズタズタにしてやる?』」

…私そこまで言ってない……

ちゃん。静かにしてないと薬とか嗅がせるぞ☆」

……完璧犯罪者じゃん。

またしても私の叫び声は誰の耳にも届かず(お願い気付いて一般の方!)私は寿司屋親父の車でゴトゴト某魔王様の館へと連れて行かれるのでありました。






















ガッタンゴトゴトと私という箱は運ばれて行きます。
どうやら車からおりて歩いていますね。
聞こえてくる音から判断しますと
今不二家のチャイムを鳴らしたようです。
「あれ? はやかったね」
なんて某魔王様の声がします。
「何その箱?」
なんて笑い声もします。

笑い事じゃないっつーの!!

「おじゃましまーす」
どうやら家に入ったようです。
で、どこかの部屋に私という箱は置かれたようです…放置?

「んにゃーっっ! こわ…こわかったようぅぅ!!」

菊丸くんの泣き声がします。
解放されましたか…
私のかわりにっ!(怒!)

「桃城が白目むいてるぞ!」
「病院だ!」

あらあら騒がしい。
ドタドタと走り去る音がします。

皆さん…桃城くんを理由にして逃げましたね……(怒!!)




「せっかちだなぁ」




なんて某魔王様の声がします。


…おそいなぁ」


いやいや、私はココにいますて


「電話して…みようかなぁ」


ん? ケータイ?
ケータイは確か、ポケットのなか


ビンギョロボッケー♪


なんてマヌケな着メロ……

「え?!」

足音が近付いて来ました。
流石に気付きますよね。
えーはいはい。



ぱこ。



「なに…してるの?」

箱のふたが取り除かれ、不二くんと目が合います。

「んんんーんんー」

ジタバタすると不二くんがゆっくり痛くないように口に貼られていたガムテをはがしてくれました。

「……か…かゆい」

すぐに手も解いてくれました。

自由になった手でつい口元をかいてしまいます。

「……なにしてたの?」
「拉致られたのです!!」

不二くんは必死で笑いを堪えているようです。

「笑いたければ笑えばいいじゃないですか」
「ぷっ」

笑っている不二くんはほっといて、コートのポケットを漁ります。

「箱の中でなにしてたの?(抵抗しなかったの??)」
「ああ、えっと。ドナドナ唄ってました」
「ドナドナ?」
「売られて行く子牛の気分でしたので」

まだまだ笑っている不二くんに

「手、出してください」

「え?」

「オタンジョウビ、オメデトウゴザイマス」

献上しました。

「コレ……」

「見てわかりません? ルパンとフ〜ジコちゃんです!」

自信満々に手渡したのはフジコちゃん(200円のガチャガチャ)とルパン(ゲーセン1回200円)です。

「不二くん、フジコちゃんって呼ばれてたりするでしょ? だから」
「マジ?」
「大マジ」

あらあら不二くんってば笑っちゃってます。
どうしたのでしょう? この子は。


「ソレだけだったら文句言われるかな。と思いましたので」

笑い続ける不二くんの手をとって、グイッと下に引きます。
すると必然的に体も下にさがるわけで

きょとんとしてる不二くんに

「なんでも一つ、言うこと聞いてあげる」

これが本当のお誕生日のブレゼント。

「何でも?」
「うん。ああ、でもまだ15歳だから18禁なコトはやめてね」
「(…女の子が18禁って……)」
「5秒以内ね」
「え?!」
「はい。5」
「ちょっと」
「4」
「はやいって」
「3」
っ」
「2」
「――っ!」
「い…っ」




びっくりしました。
突然、唇をふさがれたから。




「…………ず…ずるい」
「なにが?」
「く…口ふさいだからって…も…もう5秒経ったもん、だからもうダメだもん」
「今のがお願い」
「え?」
「もう満足」





「うあーっ甘。激甘。砂糖10キロ」





は?

っ?!」

「まっさか友達の生チュー見るはめになるとは思わなかったわ」
「全くだ」

「乾くんまで??!!」


―もっと周り見なきゃダメだよー。恥ずかしいよー周りが
「なななななんでいるの?」
「なんでってさっきからいるよ」
「ふふ不二くんしし知ってた?」
「うん。箱から出てくる前に喋ってたよ。僕たち」

そ…そういえば…
え?? アレっとば不二くんの独り言ではなかったのですか????


は…恥ずかしい……



「ってことでハイハイ。次々。二次会行くよー」
「皆は先に行っているそうだ」
「じゃあ行こうか
「は?」

「カラオケ☆」




っーか最初っから、そっちに集合すればいいじゃん。




「うわっがすっごい顔してる」
「どうして不二の家に来なければいけなかったんだっていう疑問を抱いているようだが?」

乾くん、人の心を勝手に読むな。

「ああ、それは最初から皆一緒じゃと二人でイチャつけないだろ? まさかが箱詰めされて来るとは思ってなかったけど、が到着したら先に皆を追いやって二人きりの時間を少しだけ取ろうと思ってたんだよ」

計算?!
ヒイッッ!!

「カラオケの後、二人きりでもよかったんじゃないのか?」
「バカだなぁ乾は。そんなことしたらの嫌がる18禁な展開になっちゃうかもしれないでしょう?(爽)」

爽やかに何てことを吐きやがるのでしょう、この男は…

…今日は絶対私をはなさないで!!」
「がってん☆ 不二ばっかにオイシイ思いはさせたくないしね」








こんな感じの不二周助15歳の誕生日。


















:::ついでに:::
の渡したルパンとフジコは不二の部屋に大事に飾ってあるとかいないとか。
フジコの名前をに付け替えて可愛がっているとかいないとか。

真相は闇。

























不二様お誕生日おめでとうございます。
ぶっちゃけますと、コレ書くつもりはなかったのです。(ダメ管理人)
でも不二様にはこのサイトお世話になりっぱなしなもので…
29日深夜になってやっと書き始めました…(遅)

やる気ないようですが、祝う気持ちはありますのでっ
ではっ

はっ(゜д゜)
菊丸先輩と桃城くんが12時間前集合だった理由書き忘れた!!
たいした理由はないのですが、皆で食べるケーキでも作らされていたということにしておいてください。(笑)