「どうしてまで参戦しているんだ?」
という手塚くんの問いに
「面白そうだから!」
は答えた。





■争奪戦 
‐後編‐






「(今日も)大変だな」
「はい…」

争奪戦。』というなんともいえない戦い(?)を開催することになり、今日のテニス部の練習はつぶれました。

手塚くんも諦めたようで…(眉間の皺が増えてます)

竜崎先生も幸い(私にとっては不幸)いなくて、不二くん達のやりたい放題です。

もう私は帰りたい。(切望)

「レギュラー以外帰らしたよーっ」
「巻き込むわけにはいかないからな…」

菊丸くんに大石くん…ご迷惑をおかけして…申し訳ありません……

「種目は何にする?」
「テニスっすか?」
「うーん…そやなぁ」
河村くん、越前くん、忍足さん…
楽しそうに考えないで下さい。

















「争奪戦を始めます。このテストを解いてください」

わざわざ拡声器を使って乾くんが言っています。
始める? もう始めるのですか??

といいますか…テスト????


……誰が、いつの間に、そんなことを考えたのですか?




ふと参戦した3人を見ればテニスコートの真中に机と椅子をわざわざ用意して座っています。
その労力…別のトコロで活かしましょうよ……


「始め!」(ピッ)

乾くんの声と笛の音によりテストが開始されました。


どうして皆さん、こんなにノリノリなんですか?
冷めてるの私だけですか?


「ちなみにコレが問題用紙だ」
不機嫌そうに戦う(?)3人を見ていると手塚くんが声をかけてくれました。


どんな問題をあんな真剣な顔で解いているのか気になって受け取ると
皆さんも興味があったのか一緒に見たいと寄ってきました。






・・・・・・・・・・・・。





何ですか? コレ……













第1問:との出逢いを書きなさい。

第2問:のドコが好きですか?

第3問:の嫌いな教科を書きなさい。

第4問:ハンデの多い、氷帝・跡部くんへのサービス問題です。
    の幼馴染の名前、学年、誕生日、身長を書きなさい。

第5問:に言いたいことをこの用紙の裏に記入しなさい。













ホントに何ですか? コレ????

誰が作ったのですか?????(呆)










こんな問題をあんな真剣な顔で??



……不二くんとだけならまだしも、跡部さんまで……













「終了。後で結果を発表します」

唖然としているとピッという笛の音とともにテストが終わりました。
いそいそと回答用紙を回収して乾くんは去って行きました。


なんだか……乾くんが1番ノリノリですね……(溜息)





こうして『争奪戦。』は幕を閉じました。
本当は第10種目まで競技が用意されていたのですが

止めました。時間のムダですから……













数分経って回答用紙を持った乾くんが戻ってきて拡声器を手に取りました。


「結果発表、と言いたいトコロだが」


乾くんが拡声器のスイッチを切り、を見ます。


? どうしたのでしょう? 今までノリノリでしたのに。


、もう満足しただろう?」
「…まぁね」


????


「乾くん? ??」


何なのでしょう?
2人の間では何かが通じ合っているようですが…私にはわかりませんですよ。ハイ。


はな」
「うっさい。黙れっ!」
「じゃあ自分で言え」
「わかってるよ。、ちょっとおいで」

に腕を引っ張られ、皆の輪から離れます。
????
いったい何なのでしょう????



?」
「あーっ楽しかった♪」
……」
「くっだらないことするのって楽しいね☆」
「そう…よかったね」
「そんな くだらないこと に不二と跡部は付き合ってくれた。不二はまだわかるけど、あの跡部も」
「…うん?」
「あの跡部がこんなことしたなんて、氷帝の跡部ファンとか知ったらビビるよう」
「そうなの?(ファン……いるんですね……すごいです)」
「跡部も結構に本気だったのかな」
?」
さっきさぁ跡部の告白に、すぐ返事しなかったよね?」
「…うん」
「それは、不二と跡部がケンカしたら嫌だなぁとか考えてたからだったりする?」
「……うん」
「それって、どーよ?」
「え?」
「本気の相手に別のこと考えながら返事するのってどーよ? 私は嫌。そんなのヤダ。本気には本気でぶつかれ! それともの不二に対する気持ちって跡部の本気に敵わないくらいのモノにの? 胸はって言えないの?」
「……」
「わかったら返事は?」
「…はい」





そうですよね。

の言う通りです。

ケンカとか理由をつけて、濁すなんて失礼ですよね。

私は不二くんと一緒にいたいと思っているから。

だから

そのことはきちんと話さなければならないのですよね。


















「跡部さん」

私の気持ち。それは胸をはって堂々と言えること。

「私不二くんのことが好きなんです。不二くんといて幸せなんです。だから、跡部さんの気持ちには応えられません」






















さん……(半泣き)」
「鳳…お前が泣いてどうする」
だってだって跡部先輩ぃっ
「おらっ帰るぞ。樺地」(パチン)
「ウス」(鳳強制連行)
「じゃあな、。またな」


跡部さんと樺地さん(+ちょたくん)はテニスコートを出ていきました。


「あーっ楽しかった。まったねー☆」
「ほなな」
「失礼します」

続いて向日さん、忍足さん、日吉さんが出ていかれます。
最後に残った宍戸さんが眠っているジローさんを抱えながら

「迷惑かけたな。あと…?」

「はい?」

「跡部のこと嫌うなよ?」

「え?」

「後で、乾に回答見せてもらえ。じゃあな」

それだけ言うと出ていかれました。













回答?
あの呆れた内容のテストのことですか?












「乾くん…回答見せてもらってもいい?」
「ああ」




3枚の回答用紙を手渡してくださいました。
(コレって……嫌いな教科と、ちょたくんの問題以外どうやって採点するつもりだったのでしょう?…○とか×とかつけれない問題の方が多いです…)

まぁソレは気にしないとして



1番上にはの回答用紙。








第1問:との出逢いを書きなさい。

    
入学式。オドオドしてるを発見。
   ついついナンパ☆


第2問:のドコが好きですか?

    
手間がかかるトコロ。ほっとけない。

第3問:の嫌いな教科を書きなさい。

    
数学っしょ。ほんとバカだよねぇ〜

第4問:ハンデの多い、氷帝・跡部くんへのサービス問題です。
    の幼馴染の名前、学年、誕生日、身長を書きなさい。

    
たぶん、おーとりちょーたろー。って子。
   あとは知らなぁい。


第5問:に言いたいことをこの用紙の裏に記入しなさい。

    
あんたは頭で考え過ぎのトコもあれば、
   考えなさ過ぎのトコもある。
   まぁ頑張れっ☆
   あと不二のことは任せた。
   青学の平和はにかかっている!











……。
なんといいますか……本当に楽しんで回答したのですね……







2枚目は跡部さん。
宍戸さんが見ろって言いましたけど…

????

何も書いてませんよ??








第1問:との出逢いを書きなさい。

第2問:のドコが好きですか?

第3問:の嫌いな教科を書きなさい。

第4問:ハンデの多い、氷帝・跡部くんへのサービス問題です。
    の幼馴染の名前、学年、誕生日、身長を書きなさい。

第5問:に言いたいことをこの用紙の裏に記入しなさい。











やっぱり何も書いてありません。

もしかして? と思って裏をむけると


















    泣かされたらすぐに来い。




















もしかして










…………心配、してくださったのですか?

以前にお会いした時、私と不二くんの仲が悪かったから……


それだけの為にココまで来てくださったのですか?


すみません…


……ありがとうございます。














3枚目は不二くん。
なんだか気になって、つい見てしまいます。







第1問:との出逢いを書きなさい。

    秘密。勿体無いから教えてあげない。

第2問:のドコが好きですか?

    全部。がいないと生きていけない。

第3問:の嫌いな教科を書きなさい。

    数学。バカなところも可愛い。

第4問:ハンデの多い、氷帝・跡部くんへのサービス問題です。
    の幼馴染の名前、学年、誕生日、身長を書きなさい。

    鳳長太郎。氷帝2年。2月14日生まれ。185cm

第5問:に言いたいことをこの用紙の裏に記入しなさい。

    今度、氷帝に仲のいいトコロを見せ付けに行こうね。









もう。
わかってたの?
跡部さんがどうしてココに来たのか、わかったての?
わかっててあんなくだらないテストに付き合ってくれたの?


うん。仲いいから心配いらないって言いに行こうね。















回答を見ている私を見て笑っている不二くんに駆け寄って

「不二くんっ」

「なぁに?」

「私今日はじめて皆の前で言っちゃった」

「なにを?」

「///」

「言って?」

「すきって……」

「うん。嬉しかったよ」

「なんか…ちょっと…素直になれた気がする」

「うん。そうだね」






付き合いだして2週間。
少しは恋人らしくなってきたかな?
と思う今日この頃。














でも


私の幸せモードは長くは続かないのでした。
















菊丸くんがポロッと言った一言。





















「不二の元カノが戻って来るって」






















寝耳に水。


不二くんに彼女がいたってことは驚きません。
(だって顔はいいですし、勉強もできますし)


でも、ちょっと…ちょっだけ……フクザツです…………。













***反省***
なんだろうコレ…(汗)
駄文だなぁ。はぁぁっ(溜息)

今回は2つやりたいことがありました。
1つ目は、さんに皆の前で「不二様のことが好き。」と言わせること。
2つ目は、少し甘くなった2人の関係に邪魔を入れること。
ってことで「元カノ」出現です。
でも暫くは元カノ出てきません。
さんは元カノの存在は知ってるって程度です。

きっとそのうち出てきて二人の仲をひっかきまわすのでしょう…
(まだよく考えてないのです。でもたぶん出てくるハズ。)
オリキャラ増えるのどうかな?と思ったのですが、嵐を呼ぶために元カノそのうち召喚します。(オリキャラ嫌い派の方ごめんなさい)

最後に。
さん争奪戦」は何種類か種目あったのです。本当に。
テストの他に卓球・マラソン・鬼ごっこ。
書いてて長いだけでムダだったので削除しました。

…なんだかコレ。不二様ドリじゃないですね(殴っ)
……m(_ _)m