どうやら先週青学テニス部は関東大会? とやらに出場して立海大という学校と試合をしてきたとかなんとか。
その日はと映画観たりしていたので試合は見に行ってないのですが…
というか…私……不二くんがまともにテニスしているところ見たこと無い…気がします。



人伝に聞いたのですが

「不二くんが目潰しされて一瞬目が見えなくなったけれど試合には勝った」

らしいのです。

目潰し?
テニスで目潰し…
なんのこっちゃ??

大事にはなっていないようなので、まぁ大丈夫でしょうが…



なーんて
思っていた私のバカバカ!!
もっとよく考えるべきでした。

不二くん=魔王様

ってことを忘れかけていた今日この頃。

私は――…

奴等と再会するハメになるのです……




■アイツのあだ名は『魔王様』■




「目、大丈夫?」

心配になった私はお昼休みに不二くんに会いに行きました。
今日「目潰し」の事を聞いたもので…
昨日の電話でもメールでも何も言っていなかったから知らなかったのです。
試合があるってことはから聞いて知っていたのですが…

「誰かに聞いたの? 余計なこと考えさせたくなかったらには黙ってたのに」

そう不二くんはクスクス笑っています。

「余計なことって…後から聞く方がビックリする。心配になる」

「ごめんね。ありがとう」

目に異常は無いから。と不二くんは言う。
ちょっと疑って、「アレなんて書いてあるか見える?」と問題を出してみた。
黒板の横、壁に貼られた紙を指差す。そこには太い字で『提出物一覧』と書かれていた。
最近どこのクラスも課題が多く、誰かが一覧を作って貼っているのだろう。
そんなこをしないとうっかり忘れる人も多い。
誰か一人でも課題を忘れるとクラス連帯責任して課題が追加される事があったりなかったりなのだ。
ちなみに私のクラスにも貼ってあります。

「提出物一覧。数学、プリント4枚。例題1・2。英語、単語を全部調べてpart2までの訳をしてくる。……まだ言う?」
「もういいです。逆に見えすぎて怖い」

太字がかろうじて見えるくらいで、その下の数学とか英語とかは小さくて見えません。
いったい不二くんの視力はどれくらいなのでしょう?
私不二くんは近眼だと思ってたのに…理由は目。

お話させて頂きます。
不二周助はいつも笑っているかのように見せかけて本当は目を細めてモノを見ているんだ!
間違いない!!

と、こっそり思っていたのに。

が応援に来てくれてたら僕はもっと強くなれるのに」
「は?」

いけないいけない。
変なこと考えてて不二くんの話聞いてませんでした。

「ねぇ、引退する前に一度でいいから応援に来てよ」
「不二くんの?」
「うん」
「いいですけど…」

試合の応援は行ったことないですしね。
一度くらい不二くんのテニス見てみたいですし。
……ちゃんとしたプレイを……。

「今から楽しみ」
「そうですか…」

不二くんはフフッと笑いました。
…?
何だか今
ちょっと
懐かしかったのですけど…

ちょっと引っ掛かる笑い方…何? コレ??

私が不思議そうな顔をしていると、不二くんはまたクスクスと笑いました。


あ や し い !


変! おかしい!
なんだか不二くんが変です。

いつにも増してニコニコしているし…

「あっちなみに目潰しはされてないからね」

またクスクス笑ってるし。


お か し い !!


何か企んでやがりますのこと?

「そろそろ授業始まっちゃうよ? 戻らなくていいの?」

「……戻ります」


絶対、変。

賭けてもいい。絶対変。

不二くんは何か企んでる。



おもしろがってる。

だって変なんだもん。

いつもとちょっと違うんだもん。


「不二く…」


何なのかと問いつめようとしたとき、始業のチャイムが鳴り、私は何も言えないまま教室に戻ることになった。


そしてそのまま放課後。


不二くんは部活へ。
私はいつもの通り図書室へ。


「絶対変なの」

不二くんの変な行動を遊びに来ていたに言ってみました。

「不二はいつでも変じゃない」
「いつにも増して変なの、気味悪いくらいニコニコしてるし」
「そういえば、今日、貞治の様子も変だったなぁ」
「乾くん?」
「そう、なんかビクビクしてた。さっき大石とすれ違ったんだけど、なんか胃抑えてたし。どうしたんだろね」
「????」
「不気味に笑う不二と、顔色が悪くなるテニス部員。変っちゃ変ね」
「ですよね! 変だよね!!」

は座っていた椅子から立ち上がり、窓に近付きました。

あ゛―らら

そして顔を引きつらせました。

「なに??」

私も急いで窓へ。
そしてそこから見えるテニスコートを見ます。

私から見えるのは不二くんの姿。だけ。

…だけ

なんですけど…

空気悪っ! テニスコートの周りの空気がドス黒いんだけど」

「え?!」

が嫌そうな顔をしています。

そして私は思い出したくない事を思い出しました。



「終わりよければ全てヨシってな!」
「そうだよ★」
ザブザブと何かの水音。



ヨウセイ…サン…

確か…魔界に戻った…と不二くんは言っていました…よね

まさかまさかまさか…


、これで見てみなさいな」

から双眼鏡を渡されました。

「…なんでこんなもの持ってるの?」
「趣味・覗きだから」
「……。本当?」
「冗談」

どうして双眼鏡を渡されたのかわかりませんが、とりあえず、ソレでテニスコートの様子を覗いてみました。

双眼鏡を使っても見えるのは不二くんだけで、他の方は見当たりません。

、不二の頭注目」

「頭?」

言われたとおり頭を見てみました。

茶色のサラサラした髪が見えるだけです

って

は??!!









何か右上にチラリと見えました…よ。肌色のナニカが…。

もう一回見ますよ。

















不二くんの髪とナニカが見えましたよね…



なに? 今の????




私は深呼吸をして心を落ち着かせるとナニカの方へと双眼鏡を動かしました。




















































!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


親父??


双眼鏡をに返すと私は急いでテニスコートへと向いました。








「不二くん!!」

不二くんはフェンスに寄りかかっていました。
私の声にビックリした様子で振り返りました。

「どうしたの?」

「おやおやおや…親父!!」

「親父?」

「頭っ」

「ああ、さすが。もう姿まで見えちゃうなんて」(クスクス)

「鬼太郎?!」

「それを言うなら不動峰の神尾だね」


わかったかもしれない。
不二くんがニコニコしていた理由…


「ももも、もしかして召喚…した??」

「クスッ」

「笑ってないで答えて下さいっ!」

「しちゃった」

フフッと笑う不二くん。
可愛くない。その笑顔可愛くないからっっ!!!

「召喚したらさ、あっちで力を蓄えていたみたいで今暴れて遊んでるよ」

……。
だから、皆さんいないんだ……。

「でね、この子が新しい仲間」

仲間…なんて素敵な言葉をソレに使わないで下さい。

「この前プレイ中に目がダメになった時に呼び出したんだ」

ああ…だから
勝てたんだ…

『宜しく頼むな!』

頭の上のナニカが甲高い声で私の名前を呼んでいます。


ああ、もうすっかり忘れてた。



不二くんのあだ名は『魔王様』













ふざけました。ごめんなさい。
関東大会終了→もうすぐ夏休み。
でいいのでしょうか??
作中が今何月なのかがわからない…(汗)
というか何より関東大会の時を覚えてない…(滝汗)
加春に聞いたから合ってると思うのですけど(加春ーありがとねーっ)
せっかく加春に教えてもらったのに、そのメールがもう残ってないから確認できない。ウロ覚え…(関東大会で赤也くんにこつけられて一瞬目が見えなくなったであってるよね??違ってたら教えてください。すぐに書き直すのでっ)

親父をマウスでグリグリ描いてたら気持ち悪かった…黒目が…(笑)