あっついなー…
なんて思っていたら周りがウキウキ・ソワソワしていて。
なんだかなー?
と思っていたら体育館に集合させられて
そこで校長先生の言葉を聞いて
あーそっか。明日から夏休みなんだ。
と気付きました。
■夏休み■
「夏休み何しよっかー?」
とが楽しそうに笑っています。
雑誌をパラパラめくり『新作水着』を物色しているようです。
きっとプールか海に私も強制連行です。
「勉強と宿題」
「はぁ?!」
私がけだるそうにそう言うとはキレました。
でも、しなきゃいけないことだし。
「夏休み開始3日で宿題は終わらせるのっ! あとは遊ぶのーっっ」
「……仮にも中3だし」
「外部受験じゃないくせに」
「……一応テストあるよ?」
「そんなの夏休みからしなくても大丈夫だって!(数学以外は)」
「……なんかね」
「なによ」
「夏休みだってことを忘れてたくらいだからイヤ〜な予感がするんだよ」
そうなのです。
なんだかとっても嫌な予感がするのです。
いつもなら1ヶ月くらい前から「わーいわーい夏休み☆」状態なのですが、今回はスッパリサッパリキレイに忘れていたのです。
おかしいです。
こんなの絶対おかしいです。
これはきっと何かのお告げ…!
神様が私を守ろうとしてくださってるのではないかと…!
「考えすぎじゃない? ねねっ明日お買い物行こうよ! 水着買うべしっ☆」
「(夏休み開始3日で宿題終わらせるんじゃなかったの?)……んーいいけど」
「も買おうね☆」
「えーいらないよー」
「スク水なんか着たらそれこそヤバいよ?!」
「スク水って(スクール水着のことよね?)…それはないよ。去年買ったのあるし」
「去年のって、アレじゃん! ストライプのやつでしょー?? 今年は違うのがいいーっ!! 露出度高めで!」
「……ばか?」
「なんとでも言えっ! 今年はー白地に花柄の水着のがみたいなーなんてー」
「ばか?」
「なんだか楽しそうだね」
と2人で話していると(来ると思ってたけど)やって来ました。不二くんが。
不二くんは私の隣に腰をおろすと
「2人でドコかに行くの?」
と訊ねてきました。
「海とか行きたいんだけどが乗り気じゃないんだよね〜」
「そうなの?」
と不二くんが私の顔を覗き込みます。
「……だって…なんか嫌ぁな予感するんだもん」
ぞわぞわぞわぞわ…なんだか背中がぞわぞわします。
な…なに????
「どうしたんだろうね、は?」
「さぁ?? はいつでもドコでもたまに不思議ちゃんだから」
好き勝手に言いやがって、にゃろめっ!
あーなんか本当にぞわぞわするっ!!
「あっそうそうあのね」
ぞわわっと鳥肌が立つ。
不二くんが喋りだした途端鳥肌…!
こ…これは…
嫌な予感!!!!
「あぁの!! 私帰るっ! もう帰るから!! ごめん! 不二くんバイバイッ!! じゃあ9月に!!」
ガバッと荷物を手に取ると勢いよく立ち上がった。
「ちょっと?!」
ごめんよ!!
なんだか嫌な予感がするんだ!!
予感??
違う…
嫌な確信がするんだ!!!!
あと3歩でドアという所で
ガラッ!
とドアが閉まった…
今まで開いていたのに。
「え? え??」
力を込めてドアを開けようとするのだけど…開きません!!!!
廊下側で誰かが押さえているようです。
私が開こうとしているのは後ろのドア。
前のドア…も閉まってます…
陰謀ですか?
策略ですか?
主犯はやっぱりアナタですか?
「…ふぢくん?」
「ん? なぁに?」
この白々しい笑顔。
何を企んでやがりますのやら…っ!
「私、帰る」
「まぁ最後まで人の話は聞こうよ」
「いや」
「……さん来週暇?」
って…私は無視ですか??
「来週? ヒマっちゃヒマかなーなんで?」
ダメダメ!!
なぜ? なんて訊いてはダメよ!!!!!
「別荘行かない? 皆で」
ほらキター!!
なんかこの白々しい笑顔がなんか言い出したー!!!!
「別荘って…不二もってんの?」
「まさか。借りたんだよ」
……ただの中学生が借りる?
誰を……脅したのでしょう……
「借りたって、誰に?」
なんて怖い事をサラッと訊くのかしらは…
「秘密」
あーなんかクスクス笑ってるよ。
この白々しい人クスクス笑っちゃってるよ!!
「大人数でわいわいやろうよってことになってね。テニス部員は行くし、あっちに着いたらもっと沢山来てると思うし」
「男ばっか?! ムサッ!!」
「まぁそう言わずに…先生も来るから女の子も安心して来ていいよ」
「先生って…ソレって合宿じゃんよ」
「そういうわけでもないんだけどね」
「いや合宿だろ。そんなトコに私が行ってもねぇ…」
そうよっそうよっ!
その調子よ!!
このまま断っちゃって!!
ふぁいとっ!!
「山なんだけど、少し行けば海もあるし、海じゃなくてもいいっていうなら川あるし」
「ふーん。でもねぇ」
「乾来るよ?」
「……じゃあ行かない」
っ!!
乾くんがかわいそうでしょう!!
「も来るよ」
「じゃあ行くよ!!」
「ってちょっと待てーっっ!! 私行くなんて一言も言ってないし!!」
「「強制って言葉知ってる?」」
魔王様と魔王に匹敵するくらいの女が声をそろえて微笑んでいます…
神様、神様…
たすけてください。
仏様、仏様…
たぶん行くことになるから(だって逆らっても無駄な抵抗だし…)絶対絶対守ってください。
、中学校最後の夏休み…
明日から始まります。
ものすっごい不安を抱えたまま…
ってことで夏休み。
まずは皆でわいわいしてもらおうかと…。
続きますね。コレ。
また自分で自分の首を絞めているような気がします…