2年生で同じクラスになって
ちょっと気になって
いつも自然に目で追ってた。
3年生になって
話すようになって、友達になって
気がついたら
どうしようもないくらい
好き
になってた。
でも
気がついた。
そっか…
そっかそっか……
気がつけば、手塚くんはの隣。
隣を歩いて、隣で喋って……
笑顔みせて……
わかりやすすぎ
手塚くん、に『恋』しちゃったんだ…
「手塚くん、わかりやすすぎ」
「何がだ?」
「に惚れちゃった??」
「なっ…!!」
「バレてないとでも思ってたの? もうバレバレ。笑っちゃうくらい」
「…………」
「かーわいいねー手塚くんは」
「…からかうな」
「顔真っ赤にして言わないでよ、そんなこと。もう、かーわーいーいーっっ」
はっきりと、口には出さなかったけど、手塚くんの心はを見ているのは確かで
それを笑って聞いている自分が滑稽で
心が「痛い 痛い」って悲鳴をあげているのに
笑っていられる自分が
悲しかった。
それから手塚くんはともっともっと仲良くなろうと頑張ってた。
そして、いつからか私は
手塚くんの相談相手になっていた。
「俺がに好意を抱いていること…本人にはバレていないだろうか?」
「うん。たぶん。こういうことって当事者同士は気付かないものでしょ?」
「そうか…」
「そーだよ。ねぇーえ? 手塚くんはに告白とかしないの??」
「……しないだろうな」
「どーして?」
「今のままで、満足している」
話すことが出来るだけで、いい……か。
「そんな可愛い手塚くんにイイコト教えてあげよう」
「何だ?」
「は手塚くんのこと男友達の中で一番好きだよ」
「……」
「うわっ顔真っ赤―っ」
「……本当か?」
「ほんとに。今はまだ早いかもだけど、頑張れば『恋人』なれるかもよ?」
「そうか」
心が痛い。
私の前でそんな顔しないで
私にそんなこと言わないで
どうして、私じゃダメなの?
「いつもいつもすまないな。に頼って」
「いいってことよ」
「の時は俺が協力するからな」
「あーはいはい。ありがとよー」
ふって顔あげたら
手塚くんがに見せるような笑顔だったから
「そんな優しいこと言われたら、私手塚くんに惚れちゃうよ?」
冗談みたいに言ったけど
心から溢れた言葉。
「には俺なんかよりいい人が現れるだろう」
手塚くんは笑ってそう言った。
私に向ける笑顔は、私を通してみるに向けられたもの。
わかってたのに。
わかってたはずだったのに。
「じゃあ、その時は、よろしくね」
涙が出るかと思った。
心が裂けそう。
痛い痛い痛い痛い
「ああ」
どうして私は悲鳴をあげないのだろう?
ひとりになったら泣くのに。
どうして、この人のまえでは泣かないのだろう?
弱みすら見せず、強いふりして
心のあげる悲鳴を笑顔で押し殺して
どうして私は笑っているのだろう
私は絶対、より手塚くんのこと好きなのに
好きなのに
好きなのに
どうして、この想いは伝わらないのだろう?
きっと こんなこと考えてる時点で浅はかで子供で汚いから
ダメなんだろうなぁ
でも人間、欲深いから、想いは止めれない。
まだ好き。
好き。
好き。
でも私は
想いを隠して、笑い続ける。
言えば壊れるから。
手塚くんとの『友達』って関係が壊れるから。
嫉妬は笑顔で隠して
「手塚くん、応援してるからね」
好きだから
この人の幸せを願いたい。
「ありがとう」
でも、ふたりの幸せは願いたくないの。
だからお願い。
ふたり 付き合うことになっても
私の前で ふたり で笑わないで
私の心が壊れてしまうから。
恋愛は嬉しいことばかりじゃないから。
想いはいつも一方通行。
きついこともあるけど頑張らなきゃです。
恋せよ乙女っ!