「何が欲しい?」
この人ってばお返しとかそんなのしない人種だと思ってた。(失礼)
でもでも
今日こんなことを訊くってコトはそうだよね?
「別に…何もいらないよ」
「普通女って欲しがるんじゃねーの?」
「どうだろ? 私は別にいらないけどな」
だって
もう
もらっちゃってるから。
1ヶ月前に
「淡白な女だな」
「なにその言い方?」
1ヶ月前
跡部君は私からのチョコだけ受けとってくれたでしょう?
それだけで充分。
私、嬉しかったんだから。
「で、アレだ」
「なーに?」
「確かめたかったんだけどよ」
「ん?」
「バレンタインのって本命として受けとってよかったんだよな」
今更なにを言ってるの? この人は。
「……友チョコだよ」
「トモチョコ?」
「友達チョコレート。義理みたいなの」
だからついつい
からかいたくなるじゃない。
「じゃあ俺のはその友チョコだって言うのかよ? アーン?」
「うん(キッパリ)」
ホントになんでこんなに可愛いんだろう?
こんなに可愛い跡部君見れるのって私だけだよね?
私だけの特権。
「んだよ」
やだやだ。天下の跡部景吾が拗ねてる!
可愛いっどーしよ?! かーわーいーいーっっvvvv
「うそです」
「あ?」
「ごめんなさい。嘘つきました。本命です」
「……」
「跡部君怒っちゃった??」
「バーカ」
跡部君にいつものように笑うと
ポンッ
と四角い箱を投げてきました。
「?」
「開けろよ」
言葉に従い淡いブルーのリボンをほどいて箱をあけたら
「『バーカ』」
綺麗な跡部君の字でそう書いてある紙が1枚。
「ククッ」
そして跡部君は笑ってます。
からかわれました?
「もっもぉっっ!」
「バーカ。もっとよく見ろよ」
なんだというのですか?
バーカの次はアホですか??
コロンッ
「跡部君…コレ……」
「お返しってヤツだ」
銀の…指輪。
「ああっ跡部君っ(声がふるえる)」
「何だ?」
「ココにはめてもいいでしょうか?」
「……それを許すのはだけだぜ?」
私が指輪をはめたのは左手・薬指。
「ああああっ跡部君っ」
「何だよ?」
「だいすき」
「バーカ」
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ホワイトデーのお返し。
今までもらったので1番ウケたのは指輪。
しかも今まで指にはめてたヤツ。
思い出したかのようにくれましたよ(笑)
私の指にはデカすぎっ(怒)ゴツすぎ(怒)
まぁいい思い出さね。
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