涙をうかべて、国光の顔を見ないようにして
少しうつむいて
「私ね、春休みの終わりに転校するの」
と言ってみた。
もちろんウソ!
「本当なのか?」
「うん…ほ・ん・と。パパの仕事の都合でね」
「そうか…」
これは、騙されてます。
くにみっさん騙されてます!!(大笑い)
「国光に会えるのも、今日が最後」
ポロッと涙が零れ落ちる。
もちウソ泣き。これは目薬☆
「…そうか」
悲しげな表情の国光が少しずつ近付いてきて
ぎゅぅっ
と、抱きしめられる。
「国光…」
涙声で名前を呼ぶ。
私の演技に自分で酔いしれる。私、女優になれる!!
ぎりっっ
「……くに…みつ?」
いたっ
痛い!
抱きしめられる力がどんどん強くなる。
ぎりりっっ
「いいっ痛い痛い痛いーっっ」
思わず声に出してしまうほど。
ぎりりりりっっ
「痛いーっっ離して離してーっっ」
涙目(今度はマジ)で訴えると
「馬鹿なことを言うからだ」
と、頭の上から呆れた声。
これは……(汗)
「くにみつさん?」
「ピンクの涙で騙されるか」
ガーンッッ!!
そういえば私の目薬はサンテドウプラスE!!!!
「えっ…えへ☆」
「嘘でもこんな嘘はつくな」
「????」
「俺から離れるとか言うんじゃない」
か わ い い !
やっべぇ! 可愛いっっ!!
国光可愛いーっvvvv
「うん、離れない」
「嘘じゃないだろうな」
「カッチーン! もう嘘はつきませんーっだ。一生、ドコまでも疫病神のようにとりついて離れないんだから!!」
「(疫病神…)」
四月馬鹿の日。
なんだかとっても幸せです。
***反省***
国光さん騙されてます。
ピンクの涙見るまで騙されてますから。
涙が零れた後の「…そうか」は
「そういうことか」の「…そうか」です☆
わっかりにくーっ(汗)
ああっ!名前1回も呼ばれてない…
ドリーム小説じゃ…ない……