この前長太郎くんと話してて途中で跡部くんが来て。
このまま3人で話せたらいいなって思ったら
すぐに長太郎くんは行ってしまって
跡部くんも行ってしまって
なんだか
淋しかった。
「今日は…こないのかな?」
いつものようには屋上にいる。
ただいつもと少し違うのことは寝転んでいる。
目の前に広がる世界は
青
青
青……
果てしなく広がる空だけ。
「痛くねぇの?」
そんな声が空から降ってきたのはがこの場所に寝転んで3時間を越した頃だった。
「だいじょうぶだいじょぶ」
頭の下は玉砂利で痛くはないのだが冷たく冷えた石が寒さを引き立てる。
「……ほら」
ポスッ
声と一緒に振ってきたのはカイロ。
は起きあがるとそれを頬に押し当て
「ありがとう」
微笑んだ。
季節は秋。否、もう冬と言ってもいいのかもしれない。
そんな季節。
と
跡部景吾
の
距離は縮まりもせず
広がりもしなかったのだが
「寒いね」
「抱きしめてやろうか?」
「んーんー。いい」
寒さが増すごとに
2人は
加速していくことになる。