「もう一週間経ったな」
「うっさい」
明らかに不機嫌なの隣の席に座りノートに文字を綴り続ける乾。
「はやく部活行けば〜」
「言われなくてももう行くさ」
「いけいけーっ」
「俺のデータから推測すると…、もう限界越えてるんじゃないのか?」
「(部活行けよ)なんの〜?」
「菊丸に会えなくて」
「っ! んなわけないしーっ」
「『強がり』と」〔書き書き〕
顔を真っ赤にする
「俺なりに調べたのだが」
一枚の紙を差し出す。
それには
 『背が高い』
 『他校生』
 『男』
といったようにいろいろなことが箇条書きされていた。
「なにこれ?」
の浮気相手の外見データ」
「はぁ?!」
「話をよく聞いてみるとな、違うんだよ」
「なにが??」
「相手が」
「は??」
「この話が本当だったらは3人の男と浮気したってことになる」
「してないし!」
「わかってるさ。つまりアレだ。勘違い」
「????」
「ここ1ヶ月以内にナンパ、あるいは道を訊かれたりしなかったか?」
「…………し…た」
よーく思い出すと心当たりがいくつかあった。
「こ…れ?」
「それだな」
「なにソレーッッ超誤解だし」
「ちゃんと話していればケンカせずに済んだだろうに」
「(カッチーン)…でもでもでもケンカの理由、ソレだけじゃないし」
ふんっとそっぽ向く。
「ああ、菊丸の浮気…ね」
「なんで知ってんの??」
「ついでだから調べたんだよ。…真相、知りたい?」
いじわるそう(にしてみれば)に乾が言う。
「べ…べつに……どーでもいい……………」
と答えるものの誰がどう見てもが真相を聞きたがっているのは明らか
「告白した子、結構評判悪くてね(わざわざ彼女持ちに告白するくらいだし)」
「え?」
「いろいろ言われたみたいだよ」
「なにを?」
「脅迫めいたこと」
「はぁ!?」
「おおかたに嫌がらせをするとかほのめかしたんだろう。それで、諦める条件にキスをねだった、と」
「ほぇ??」
「こうなること、予想してたんだろうね。キスしたことを皆に言いふらす。そのうち彼女であるの耳に入る。が激怒。上手くいけば別れる。そんなとこかな?」
「ムカツキ…」
「間が悪かったな」
「…うん。……そう…だね」
「で、今がやるべきことは?」

乾が言い終わらぬうちに立ち上がりドアに手をかけた。

「乾もはやく部活行くんだよ」
「ああ」

「それと…ありがと」

教室から飛び出した。






謝りに行こう。