この雨と一緒に その想いも流れてしまえばいいと思った。
■わたしの好きな人 2■
「手塚のこと、好きなんだって」
『うわっ』て思った。
同時に『よかった』とも思った。
英二が誰かのモノにならなくてよかったと思ってしまった。
最低。
「泣かないのっ男の子でしょ」
「泣いてないにゃっ!」
泣けないの?
雨降ってるから、泣いても大丈夫なのに。
バレないのに
「フラレたからってウジウジしないっ! 別れの先には出逢いがある」
「にゃ〜…言うことソレかよ」
「『大丈夫? 元気だしてvv』って言ってほしいの? やーよぅ、私のキャラじゃないしぃ」
「それもそうにゃ。はそんなヤツにゃ」
「なんかトゲのある言い方ね。そ・れ・に、手塚好きでよかったじゃない。不幸中の幸いよ。これがもし不二好きだったら同じクラスの英二としてはキツイでしょ? おんなじよーに大石好きだったら……、あーもぅ想像しただけで英二が不憫だわっ! 哀れよ哀れ!!」
「想像で人を哀れにしないでほしいにゃ!」
私にできることは
笑ってあげること。
失恋直後に『大丈夫?』って言っても大丈夫なワケないし
『元気だして』って言って元気が出るもんじゃない。
それなら隣でバカやってあげる。
英二って気遣われるの好きじゃないでしょ?
深刻な空気、苦手でしょ?
わかってるから、笑ってあげる。
「ほーらーっこんなトコに突っ立ってないで、帰るんなら早く帰りなさい。帰ったらすぐお風呂入るんだよ? いーい?」
「ってかーちゃんみたいにゃ」(ボソッ)
中3乙女をつかまえて『かーちゃん』かよ?!
ツブスぞ?
「ごめっごめんにゃ。ジョーダンにゃ☆」
嘘つき。
素で言ったくせに。
「はいはい。そういうことにしといてあげるから、サッサと帰って、風呂入って寝る! おっけー?」
「はーい」
トンッ
って背中を押して
「ばいばい」って言って別れようと思ったのに、私の口から出た言葉は全く違うものだった。
「……傘ないなら、入ってく?」
心のどこかで、もう少し、もう少しだけ一緒にいたかったのか、そんなことを言ってしまった。
「大丈夫にゃっ」
走って帰るから、とニカッと笑って手を振って去って行く英二。
その後姿に
「…英二」
聞こえないくらいの小さな声で
「……すきだよ?」
何度目かの告白をする。
面と向かっては言えないけど、私はあなたが大好きです。
***反省***
だから、短い(……)
PC内で行方不明になった菊ドリ。
結局行方不明のまま。だから書き直してみました。
きっと↑の内容であってるはず。こんなことを書いてたはず。
あっコレまだ続きます。
無駄に続けますので……(だってさん幸せになってないですし)