「、日曜日遊びに行こうか?」
ど う し よ う ! !
いや、なんか、なんかですねっ
すっごい嬉しくて、一緒にいれることが嬉しくて
で
「はいっ」
って勢いで返事してしまったけど……
け ど !
これは、その、そのっ!
初デートってやつっすよね?!
ですよね??
どうしようっっ!!
だってだってだって!
うわっ…やばいですっ
もう緊張してきた。
どどどどどどどどどとうしようっ
心臓がもたない。
あうっ(泣)
■ふじさんち の しゅうすけくん -前編-■
で、ドッキドキでここ何日かを過ごしたのです。
で、いろいろ知ってしまったのです。
不二くんが笑顔で手塚くんを脅して部活を休みにしたこと。
何故かソレを菊丸くんが泣きながら手伝ったこと…
不二くん? 何しやがりました?
ちょっと浮かれてたのに、なんだか一気に冷めたですよ。
「不二くん?」(怒)
「なぁに?」
「何しやがりました?」
「何のこと?」
「脅しちゃダメじゃないですか!」
「そろそろ休みが欲しいなって思って」(ニッコリ)
「……」(ジロッ/睨)
「皆だってそうとう疲れが溜まってるし、誰かが無理にでも休みを主張しないと部員が倒れちゃうしね。丁度いいかと思って」(大嘘。ただと一緒にいたいだけ)
「…そういえば……土日ずっと部活でしたね……」(反省)
「ね? だから怒らないで」(ってば単純)(くすっ)
「…はひ」
という会話をたった今、行いました。
なんだかとっても言い包められた感が強いのですが……
「で、どうする?」
「??」
「はドコ行きたい?」
「は??」
「日曜日vv」
「(ぅぁっ!)…ドコでも…いいです……」
という会話を交わしているのですが
これって
これって
まんま恋人同士の会話ですっっ(照)
あまりの照れに「はい」「はい」と返事をしていたら
行き先は不二くんが決めてくれる。ということになりました。
そして今日は土曜の午後。
というかもう夕方です。
ちなみに私は家にいます。(不二くんは部活)
そして焦ってます。
ど う し よ う っ !
可愛い服がありませんっ!
これはシンプル過ぎるしっ
こっちは子供っぽいしっ!
あっちはスカート短過ぎっ!
イタタッ! です。
こんな日(服で悩む)が来るだなんてっ!
ああっもう、どうしよう……(しかも今お金なくて新しい服なんて買えません)
どうしようっっ(焦)
きっと絶対、不二くんなら服装なんか気にしないだろうけど(彼女はこんな服! って変なこだわりはなさそう)
でもやっぱり女の子としては初めて二人きりで出掛けるのですから、それなりの格好をしたいのです。
しかも相手はあの不二くん。
無駄に顔が良くて、かっこよくて、見栄えがいい(同じこと言ってます)不二くんです!!
その隣を私は歩かなければならないのです!!!!(ガーンッ)
ど う し よ う !!
「たすけて〜」
もう頭はイッパイイッパイ。
散乱した服に埋もれながら唸っているとケータイが高らかになりました。
相手は
「不二くんっ?!」
そうです。不二くんです。
『どうしたの? 慌てて』
「…なんでもないっす」
『そう? 今、部活終わったんだ』
「お疲れ様です」
『今日はちょっと練習ハードだったからね、疲れちゃった』
「そうですか……」
ん?
『明日、どうしようか? 家に帰ってからゆっくり電話しようと思ってたんだけど、気が急いちゃって』
んんん???
私ってば、とんでもないこと忘れてませんか?
『?』
明日=日曜日。
不二くん=毎日学校&部活。
今まで=毎週休み返上で部活。
そうです! 部活ですっ!!
不二くんはずっとずっと休み無く部活を頑張っていらっしゃいました。
そんな不二くんにとって明日という休日は久しぶりすぎる程の『休日』なのではないのですか?
だったら、私なんかと遊ばず ゆっくり まったり して体を休めるべきですっ
『―??(また何か考え事してる?)』
でも
不二くんの性格からして
「明日は私と会わないで、家でゆっくり休んで?」
と言っても
「イヤ」
の一言で流されそうです。
というか不二くんなら流します。
でも出掛けて、不二くんを疲れさせるのは嫌なのです。
どうしよう…。
『ちゃん? そろそろ戻っておいで(何考えてるんだろう?)』
うーん…
……………………………………。
「不二くん?」
『(戻ってきた!)なに?』
「明日…」
『うん?(まさか行かないとか言い出さないよね?)』
「あした…ですね……」
『うん?(そんなこと言わないよね?)』
考えて、考えて
思いついたのは
「明日、不二くんの家に行ってはダメですか?」
コレだった。
だって、ドコかに行くよりは自宅で遊んだほうが楽ですし。
家でしたら ゆっくり できるでしょうし。
『…………い…い…………けど』
「けど?」
『明日、家に誰もいないよ?』
「そうなのですか?」
『(……警戒されてない……嬉しいような哀しいような)(もしかして僕信用されてる?)……うん、わかった。じゃあ、おいで』
「はいですっv」
『(か わ い い)(陶酔)』
そんな感じで、初デートは『不二くんの家』ってことになりました。
その会話の最中、はとってもイイコトを思いつきました。
さぁ、不二くん、覚悟しといてくださいね!
はやるときゃやる女です!!